2016年3月20日日曜日

お金になった動物たち(その3.3.2・日本国)

前回から引き続き「旧一円券のネズミは、なにネズミなのか」の続報です。
今回も決着がつきませんw


いろいろ調べてみたところ、この旧一円券を含めた「大黒札」と言われる紙幣をデザインしたのは、エドアルド・キヨッソーネ(Edoardo Chiossone, 1833.1.21-1898.4.11)というお方であることがわかりました。

100yen notebank 1885
今は有効じゃない紙幣の旧百圓券も大黒札


なんで外国の方(イタリア人)が???

と思ったわけですが、彼は明治政府に招聘され、明治前半の紙幣の原版をほとんど1人で作っちゃった「日本紙幣の父」とも呼ばれるスゴイお方(お札と切手の博物館, 2004)。

Edoardo Chiossone
キヨッソーネさんのご尊顔


また肖像画家としても活躍しています。

明治天皇のご肖像画や、大久保利通、西郷隆盛など、この時代の多くの偉人の肖像は、キヨッソーネさんが描いたものです。

社会科の教科書や副読本などで見たことがあると思います。

Takamori Saigo
キヨッソーネさん作の西郷先生。
先生の親戚を参考に想像で描いたそう。


って、まるで知っていたかのように書いていますが、この大黒札を調べていくうちに知ったぼくの新しい知識ですw

んで、本題にもどって「大黒札のネズミは、なにネズミか?」ですが、上記で示してきたように社会科学的?にもアプローチして大脱線しているわけですw

そもそも、イタリア人がなんで大黒天(with ネズミ)を描いたのか?

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キヨッソーネさんが、「この絵とか、この図鑑を参考にしたよ!」っていうのが出てくれば、それでネズミの種同定のヒントになるかな?って思ったのです。

調べていくうちにキヨッソーネさんは、河鍋暁斎さんという浮世絵師とお付き合いがあったのがわかりました。

Kawanabe Kyosai photo
河鍋先生のご尊顔


河鍋先生は、大黒様をモチーフにした絵を多く残し、さらにキヨッソーネさんを大黒様に見立てた肖像画?を描いています(Donatella Failla, 2006)。

「ほほぉ~おもしろいなぁ!」と思っていたわけですが、大黒札のネズミが「なにネズミ」であるのか結局わからずじまいw




いよいよ次回、完結!
「けっきょく何ネズミかわからない!」
お楽しみにwww


[引用・参考文献]
お札と切手の博物館(2008). 特集・キヨッソーネ, お札と切手の博物館ニュース, 2004/3/22, vol.16, 6-7.
Donatella Failla. "The God of Wealth in Western Garb: Kawanabe Kyosai's Portrait of Edoardo Chiossone as Daikokuten." Monumenta Nipponica 61.2 (2006): 193-218. Project MUSE. Web. 19 Mar. 2016. <https://muse.jhu.edu/>.

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